モデルルームとする 小さな住宅の内部空間に身を置いていただき
 己れが目指す住宅設計とはどんなものなのか
                       を
 そして その場が市中の他のモデルハウスとは何か違うインテリア空間であることを 体感していただく御案内をしている


 己れの設計した住宅ではあっても プライバシーのかたまりである住まいに その住人の知り合いでない方を御案内するのは 近年の情報開示に慎重さが求められる世相を考えれば 己れにはとても出来ないことである 

 その様な訳から 近年は 己れの住む小さな郊外型住宅を 住宅建築事務所建築家木村俊介のモデルルーム としている

 この日 2世帯住宅新築を考えるNさん一家が モデルルームである 我家を訪問される約束であった



 夜の照明によるインテリア空間 をどのようにつくりあげるのか には 己れは 昼間のインテリア空間 をつくりあげるのと同じ情熱を注いでその設計をする

mts


 そのために 訪問いただく時刻を 昼の終わりと夜の始まりとの 中間の頃 はいかがか とNさんに申し入れていたので それまでの間に 少し古びてきた障子の張替えをすることにした


 まず古い障子紙を破り捨てる
 棧(障子の骨)に のり の固まったのが残る
 用意していたカッターナイフで削ぎ落とし始めるが 棧を傷つけないように神経を使うので思うようにはかどらない
 なにしろ生まれて初めての作業だ

 前もって経師屋の親方に聞いておいたことを思い出し 半信半疑ながら濡れ雑巾で拭き落としてみる
 最初は剥ぎ取れる気配が無いが 少し時間を置くと 簡単に堅かったのりを拭き取ることが出来るようになる

 さらに親方の云った事がある
 新しい障子紙を張るのりは必ず デンプンのり を使わなくてはいけない
 であった

 流石はその道のプロだ 障子を張る時には それをはがす時の作業効率も考えているのだ
 デンプンののりは年月が経っても水分を含むと簡単に柔らかくなるからである

 プロの世界にはこのようなノウハウが無数にあるものだ
 そして 経験の積み重ねこそが プロならでは と云われるこのようなノウハウの蓄積になるのである



 住宅設計とは その理論を学び そして創造し それを具現化する という 設計技能 を長年の修行と経験によって己れのものとする積み重ねである

 住まい手が 住めば住むほどその住みよさの虜になるような そして住まい手のライフスタイルが滲み出ている住まい
 そんな住宅を目指して設計をするには 設計理論だけではなく 設計技術 の裏付けが重要である

 この日 Nさん夫妻そしてその御子息夫妻は モデルハウスである我家のインテリア空間に身を置かれて 己れの 住宅設計の姿勢 を受け止めてくださっただろうか  




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