RIMG0011 建築家が 住宅の土地選定に 土地勘の感性 を働かせてその判断をすることは 住宅設計が必要とする プロとしての重要な技量の一つ である
 


 建築家の己れの感性が これはぜひ と 建て主にアドバイスした住宅土地 その建て主は建築家の己れ自身であった
 建て主の建築家は 即決 購入した そのいきさつをごらんください




 土地選定の相談に 電話のあった御夫婦が己れの設計事務所を訪問された


 今回の土地に関する住宅相談は 持参された土地資料を見ながらプロとしての建築家のアドバイスを申し上げることで始まる

 相談対象の2ヶ所の土地が 己れの設計事務所の隣町であったことから  現地を見ながらの方が話が早いのでは との己れの提案により現地を御案内いただくことになり 1時間余程の 現地と車中のアドバイスとなった


目指す土地は 住宅地として名の売れている町名の 駅に近接する土地と 坂を上ったところの駅から少し離れた土地であった


電車の線路は その勾配を少なくするためであろうか その地域の平地あるいは低いところを通っていることが多いのに気がつく

 そのことから 丘 や 山 の字が駅名につけられた電車の駅が 丘 の上や 山 の上にあることにはかならずしもならないということになるのだ

 駅から徒歩4~5分とうたう土地よりも10~15分の土地の方が 地形上 住宅建築に適していることが多いのもこの理由によるのかもしれないのである



 町名にも同じことが云える

 町名が同じで 1丁目から数丁目まであるような広域の地域は 同じ地域内にも 高い場所の土地も低い場所の土地もあり その町名からのイメージだけで 安易に土地を選んではいけないのは 丘 や 山 の字が駅名につく電車の駅の場合と同様なのである


 自分の求めていた自分のライフスタイルにふさわしい土地であるか
 そこに投じる予算にふさわしい土地であるか
 などの適否をその町名や 最寄りの駅名のイメージだけで拙速に判断してはいけない
 
 まずは 目指すその土地の周辺を歩いて観察して見るべきである

 歩けばいろいろのことがわかるものだ

 このあるいて見るという部分は 己れが 住宅 土地選定にさいしていつもおこなう調査内容の重要な部分である


 目指す土地の周辺を歩いてみれば 己れのこれまでの300余棟の住宅設計 から得た知識と経験から 土地勘 が働いてくるのだ



 何百年の間を考えれば 低い土地に水は流れ込みあるいはたまる 

 低地の地盤は軟弱になっていることが多いのである

 もちろん 住宅地となって 木造住宅はきちんと建っているが 鉄筋コンクリート造の重い住宅を建てる場合など杭工事が必要になることも多い

 その工事費を見込んで土地の価格を考えなければならないのである


 住宅建築の土地の選定にあたって 客観的に  具体的な数字で 建て主に必要なアドバイスをするのは建築家の住宅設計における一番最初の仕事となるのである


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