自然の猛威が恐ろしいのはヨットの世界でも同じだ
 そしてその猛威に立ち向かう人間の力 技術の力でそれに負けにないようなヨットを造り出す努力を重ねる

 しかしながら 自然の猛威 に比べてヨットは余りにも小さな存在である

 自然の猛威の中で 生き延びる運命を握ることが出来るのは その優れた技術で造られたヨットを操船するヨット乗りの腕前次第 ということになる

RIMG0133 予測できない地震の場合と異なり 著しい天候の変化 海況の変化は 一昼夜程度の先までであれば 殆どの場合予測が出来る

 日曜ヨット乗りは その予測から 己れの腕前の範囲の中で 己れが そして ヨットが どれくらいまでの厳しい自然に立ち向かえるかを判断して 海に出るのだ
 
 などと偉そうなことを云っているが 一度 突然の寒冷前線に遭遇してひどい目にあったことがある 己れの 油断 が原因であり その油断も己れの腕前の低さのうちなのだ と反省をしたのだった―このいきさつのブログも見てください



 ヨットの構造強度も そして当然その建造費用も そのヨットを操船する己れの技量の程度が必要とする構造強度まで そしてその建造費用まで で良いのだが 住宅の耐震構造強度の場合と同じく その程度は 相当の余裕をもって計画しなければならない

 ヨットの建造過程での思わぬ欠陥工事部分 建造後の長い年月の間の老朽化による強度低下 などによる予期せぬトラブルは 己れの技量の上限に近い天候 海況 の中で操船している時に起こるものだ

 そして そうならないための 余裕 を得るために 己れの ヨットを造る目的と内容を十分にヨットデザイナーに理解をしてもらい それに相応しく かつ 十分な 構造強度の 余裕をもった造船設計をしてもらう というプロセスは 住宅設計の場合と全く同じなのだ

 そして木造住宅の場合は 建築基準法で 1981年と2000年の2度にわたる 耐震強度を確保するための耐震構造仕様の見直しが定められ この時以前に建てられていた木造住宅には 多くの場合 耐震補強のリフォーム工事が必要になった

 己れのヨットの場合は 己れの技量の範囲の中での 自然の素晴らしさ を楽しむための 安全 を求めて 備えをおこたることのないよう 絶えることのない補強工事とも云える メンテナンス を 常に己れの手で おこなっている

 己れのヨットの船体強度についての明確な認識があれば 己れは自信を持って適切な荒天操船をおこなうことが出来る 

 住宅の耐震強度の 余裕 を認識していることで その住宅の住人が 大地震時 一定の安心感を持って行動をすることができることも同じである


 ヨットを楽しむのも 住まいを楽しむのも 備えあれば憂いなし なのだ




住宅設計-木造住宅の耐震補強リフォーム工事と ヨットの補強工事の共通点とは?

その1 2000年以前に建築の木造住宅は耐震の再チェックが必要

その2 耐震補強工事には現場確認が重要である

その3 耐震補強設計における 評点1.0以上 とはどんな意味?


その4 耐震補強の コスト とはどの位のものなのか?


その5 耐震補強では 床面に入念な剛性補強をおこなうことも忘れてはならない重要な事項である






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